前向きな姿勢を作る『声かけ』のコツ

 

「どうすればもっと前向きな姿勢で勉強に取り組んでくれるだろう?」
とお悩みの保護者の方も多いのではないでしょうか。 お子さんの意欲を引き出し、前向きな姿勢を育てるためには、保護者の方からの『声かけ』が大きな力になります。

 

※ほめほめ作戦について 前回コラム
まだ読まれていない方はこちらをどうぞ。↓↓↓
【子どもの自信が育つ「ほめ方」のコツ!】

 

「結果」だけはなく、「取り組み過程」に注目を!

私たち大人は、「結果」を重視する社会で生きています。仕事で成果を出せば、評価され、報酬にもつながります。その影響で、子どもに対してもつい「結果」に注目した声かけをする傾向があります。

しかし、「結果」のみに注目していると、声かけの効果が充分に発揮されないことがあるようです。

 

努力とは💪
「テストに向けて漢字練習をする」など、自分が今持っている力を出し続けること

挑戦とは
「宿題に出ていないドリルのページもやってみる」など、今までできなかったことに向かって進むこと

工夫とは💡
「計算ミスを減らすために途中式をしっかり書く」など、よりうまくいく方法を考えること

 

子どもがこれらの行動をしたときにポジティブな声かけをすることで、子どもがどんんどん前向きに変わっていきます!

 

ポジティブな声かけとは

 

 

結果だけを見ていると、そのために子どもがやってきた努力・挑戦・工夫(ここではテストに向けた勉強のやり方)が正しかったのかどうか分かりません。そのため、「あのやり方でよかったのかな?」「次も結果が出せるとは限らないかも?」と不安になり、勉強から逃げてしまうという例もあります。
また、難しい課題を避けるようになり、今の自分のままで結果を出しやすいものにしか挑戦しなくなります

 

 

こんな時はどう声をかける?ー具体的な事例ー

ー例1 テストが返ってきた時ー

100点という結果だけにフォーカスするのではなく、取り組み過程での努力(前日漢字練習をしていたこと)に注目して声をかけたことで、「努力によって成果が出たんだ!」と子どもが考えるようになり、次も努力することにつながります。

 

ー例2 テストの前ー

子どもが自分から挑戦したことを認めることで「挑戦すること自体がいいことなんだ!」と子どもが考えるようになります。
また、子どもの挑戦というプロセスを見守ってくれていた大人から励まされることで「自分は成果を出せるかもしれない!」という自信につながります。
自信は、基本的には成功体験によって高まりますが、信頼できる人からの励ましによっても高まることが分かっています。

 

ついやってしまう?
努力・挑戦・工夫に対してのネガティブな声かけ

子どもに対して、否定的でネガティブな声かけをしてしまうことは、誰しもあるかもしれません。

「たったこれしかやってないの?もっとやりなさい。」努力の否定

「そんなことやるよりもこっちをやった方がいいんじゃないの?」挑戦の否定

「そのやり方は良くないからやめなさい。」工夫の否定

親の立場としては、この子はちゃんとした大人になれるんだろうか?という心配だったり、焦りの気持ちの表れなのかもしれません。

しかし、子どもにとっては、それがストレスとなり、脳の働きが鈍るという研究結果があります。

また、ポジティブな声かけが、「もっとその行動をしていいよ」というメッセージであるのに対し、ネガティブな声かけは、「もうその行動をするな」というメッセージです
子どもが頑張って努力したつもりの行動を否定してしまった場合、もう努力をしない方がいいんだ、と子どもが受け取ってしまう場合もあります。

 

 

保護者の心がけのススメ ー失敗を容認するー

そもそも、ネガティブな声かけの根本には、「失敗してはいけない」という思い込みがあります。

日本人は、失敗を嫌い、恐れる人が多いのだそうです。自分も失敗したくないし、自分の子どもにも失敗させたくない。

そんな思いから、先回りして失敗を防ごうとしたり、失敗しそうなことには挑戦させないということもあるかもしれません。

しかし、失敗しない人などいるのでしょうか?

失敗を避けることは、挑戦を避けることと同じです。それならば、失敗をして落ち込んだとしても、立ち直ってまた挑戦できる強いメンタルを持っている方が、充実した人生を送ることができるのではないでしょうか。

そのために、子どもに失敗を「させない」のではなく、失敗をある程度「容認すること」が大切です。そして失敗したときは、「また一歩成功に近づいたね!」と励ましの声かけを続けることで、子どもは努力や挑戦、工夫することをいとわなくなります。

その結果として前向きな姿勢で様々なことに取り組めるようになるのです。

 

ーーーーーーーーーーー
いかがでしたか。
勉強に限らず、部活や習い事、生活習慣などについても、前向きな姿勢を作る声かけはできますので、実践してみて下さいね!

また、すでに実践されている方は実感しているかもしれませんが、毎回うまくいくとは限りませんよね。子どもも保護者も人間ですので、調子のいい時、悪い時があります。しかし「声かけ」はスキルです。実践し続けて、技を磨いていくことによって、必ずよい変化が待っています

私たちノートスは、生徒にとって頼れる先生であると同時に、保護者の皆様にとっても頼れる相談先でありたい、とも考えています。学習相談はいつでも無料です。お気軽にご相談下さい!